フォーカシング・サンガ

フォーカシングとマインドフルネスを統合したフォーカシング・サンガを広めるためのブログです。

フォーカシング・マイトリー通信NO.10  2019年3月

フォーカシング・マイトリー通信  NO.10   2019年3月

 
   

 リスナートレーニングを楽しく―-猫の手方式(=^・^=)!!

 以前からフォーカシングセッションの時に、周りの目が気になって、緊張感や失敗を恐れての不安感などが感じられて気になっていました。そこで、もっと気楽にタイムを取って、コーディネーターに質問やスーパーバイズが求められるように考えました。いつでも猫の手カードを挙げてタイムを求められる方式を試みます。猫の手タイムで交わされる質問やアドバイスは、メンバーにもきっと参考になるでしょう。もっと気軽にリスナートレーニングができるサンガを目指しています。そういう場を、サンガ=仲間で作っていけるように、ご協力をお願いいたします。

 次回サンガは、3月30日、31日です。30日午後は土江先生スーパーバイズのもとアート(絵天楽)・フォーカシングを楽しみます。残り若干名です! 一日参加可。(詳細は下記に)

 

体験過程と交差と意味の創造

2月17日に開かれた松江のフォーカシング・サンガに参加してきました。前日には、島根大学にて川瀬先生と土江先生による哲学カフェも開かれていたので、初めて参加してきました。テーマは「甘えって何?」。サンガ同様、哲学カフェでも、参加者の様々な体験過程を含めた議論が交わされました。川瀬先生のご報告によると、「人が甘えられる場というのは、自分を肯定してもらえる場、無条件に受け入れてもらえる場だろうということから、人には、そうした場に身を置くことで、安心できたり、生きる力を得られたりするのではないか」と。

翌日のサンガでも様々な体験過程が語られましたが、そこには親子関係のテーマが多く含まれていました。哲学カフェもサンガの体験過程も、甘えの視点から見ることで、人間行動の謎への理解が進み、新たな意味に気づくことができました。セルフフォーカシングしてみて、人には幾つになっても、甘えられる場や、甘えを受けとめてもらえる場が必要なのではないかと、感じました。

 

一致的応答

土江先生の「一心塾だより26号」に、次のような一致的応答についてのお話が掲載されています。

 

<一致的応答>

 相手の気持ちが楽になり、自然な変化が促される対話法として二つの態度があります。

 一つは相手の身になって聴く、共感的傾聴。もう一つは共感的傾聴を一区切りした後に、自分の心に湧き上がっていることを相手に伝えること。こちらの方は「一致的応答」と名前を付けておきます。自分の本心と一致した応答をするからです。フォーカシング・サンガではフォーカシングセッションにおいて共感的傾聴、クロッシングタイムにおいて一致的応答がなされるよう促されています。

ジェンドリンは「体験的応答」という1968年の論文でこう述べています。「私の反応は私たちの相互作用の一部である。それはクライエントに返さなくてはならないし、それによってクライエントが、相互作用の、今は私の側に起こっているその部分を次に進めることができる。もし私が反応を返さなかったら、私たちはそこで行き詰まってしまう。もちろん、私には自分の応答の仕方についての責任がある。つまり、私は応答の際、自分の反応をクライエントに正直に、反応を見える形で返さなくてはならないし、クライエントが私の中に起こしたことに対してさらに応答できるよう行動しなくてはならない。」<一心塾だより26号より>

 

今回の松江サンガでのセッションを、一致的応答という視点で振り返ってみました。

私がリスナーをしたセッションで、フォーカサーの方は、最近続いている身体のしんどさを感じられ、様々に表現してみられながらフェルトセンスを感じ、受けとめていかれました。その過程で詩や標語のように呟かれた言葉を、私は大事な言葉のように感じ、いくつか書き留め、その中から最後にピッタリ言葉を選ばれました。フォーカサーが、身体のしんどさが教えてくれていることに気づいていかれ、気づきの言葉が次々に語られる過程に感動したことを、すごく伝えたくなった自分がいました。体験過程は何一つ無駄なものはないんだなと感じ、お伝えしました。大事なことに気づかせていただいたセッションでした。

 

森羅万象の側から自己を修証する

サンガの最後に<アート(絵天楽)・フォーカシング>の提案があり、サンガの振り返りを、森羅万象を自由に描くことで表してみるという作業を行いました。私は松江の雄大宍道湖を描きたくなり、色鉛筆を無心に動かしました。描きながら、宍道湖は、大昔から沢山の人々や森羅万象の甘えを黙って受けとめてきているのではないかと感じられました。そして、アート(絵天楽)・フォーカシングそのものも、自由に描くことができるということで、甘えられるスペースであり、甘えを表出でき、クロッシングタイムで甘えを受けとめてもらえる大切な場であることに気づくことができました。だから私は何度も描きたくなるんだなと、ようやくその意味に気づくことができました。

アート・フォーカシングをはじめてされる方がおられ、はじめは絵が下手だからと尻込みされてましたが、上手下手は関係ないことなど説明して、自身のフェルトセンスのままにとお伝えすると、見事にフェルトセンスに任せて美しい色合いの風景を描かれ、自分でも驚かれている姿はとても感動的でした。

今回は哲学カフェとサンガの体験過程が交差したことで、新たな意味に気づくことができました。ジェンドリンのいう、「体験過程の推進が過去を新しいあり方で状況化し、そこから新しい意味が立ち現われ、それでもって人は過去を視るのである。」を実感できた旅でした。

暖かく迎えて下さった松江サンガの仲間の方々に、感謝の思いで一杯です。ありがとうございました。

 

 

 

 

○次回フォーカシング・サンガの予定○ 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2019年 3月31日(日) 10:00~17:00

(3月30日 13:30~17:00 例会アートフォーカシング実施。下記参照)

場所京都市伏見いきいき活動センター(近鉄伏見駅徒歩10分、24号線墨染め通り西北側)

参加費:一般6500円、協会会員6000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、協会会員はNOを明記の上、お申込みください。

<フォーカシング・サンガのブログ https://focusing-sanga.hatenadiary.jp/ >

 

○今後のマイトリー例会活動予定

 フォーカシング・サンガを広めるための勉強会を、月1回開催しています。マインドフルネスワークやフォーカシングワーク、アートフォーカシングなどに取り組んでいます。ご興味のおありの方はどなたでも参加できますので、気軽に訪ねてください。

例会日時 2019年3月30日(土)13:30-17:00 (土江先生がスーパーバイズしてくださいます!!)

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 1000円(資料代、飲み物付) (4月は500円)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      

フォーカシング・マイトリー通信NO.9  2019年1月

○森羅万象の側から自己を修証する○

1月19日にフォーカシング・サンガを広めるための勉強会として、フォーカシング・マイトリー例会を開きました。今回は土江さんが昨年に表された次の文章を元に、絵天楽(アート)フォーカシングに取り組みました。

 

「悟りを深めるためのセルフ・フォーカシング・グループ」 

 道元禅師は『正法眼蔵』の「現成公案」にて、次のように述べています。

 「自己をはこびて(自分のものの見方で)、万法(森羅万象)を修証するを迷いとす。万法すすみて(森羅万象の側から)、自己を修証するは悟りなり。(略)仏道をならふというふは、自己をならふなり。自己をならふといふは、自己をわするるなり。自己をわするるといふは、万法に証せらるるなり。万法に証せらるるといふは、自己の身心および他己の身心をして脱落せしむるなり(自分と他者の隔てなく、一緒に悟りに至る)。」

 太字の部分はまさにフォーカシングですし、下線の部分はフォーカシング・サンガ(グループフォーカシング)やセラピーが目指すところです。

 「自己」はあらゆる人間関係や状況との関係上に成り立っています(縁起・空)が、その一々に生じているフェルトセンスに向き合うことで「自己」が軽くなり、忘れていられるようになります。そのためには多くのフォーカシングが必要ですが、セルフ・フォーカシングならば毎日でも可能です。またセラピストは、毎日セルフ・フォーカシングすることによって、クライエントと一緒に「自己」を軽くしていけます。

 セルフ・フォーカシングのためには、「こころの天気」の描画や、短歌を作るなど、紙と筆記用具の助けを借りる方法もありますが、マインドフルネス瞑想をベースに置くことで、もっと気楽に頻繁に行えるようになります。(土江正司)

 

今回の絵天楽(アート)フォーカシングは、<飛鳥(あすか)>というテーマで、飛ぶ鳥になって自分や自分の気がかりを見つめてみて、どんなふうに感じられるか。そうして描きたいものを絵にするワークです。鳥という森羅万象の側から見て、自己を修証する。まだ言葉にならない暗在的なものの手がかりを、描画することで探っていきました。鳥を描く人や、鳥の止まる樹木などの風景を描く人など様々な描画が描かれました。シェアリングでは、いずれも鳥の視点から眺めた時に感じられたことを語られ、質問や感想を述べ合い、気づきを深めました。

私は大きな鳥が羽を広げて飛んでいる姿を描いて、その下に気がかりを表す山々を描きたくなりました。いくつかの山を描いて色を塗る作業を無心に続けていると、次第にモヤモヤしていた気持ちが落ち着いていきました。山を描くと、山の裾に湖を描きたくなり、それぞれ色の違う湖を描きました。山や湖は黙って気がかりを受けとめてくれている感じがしてきました。そして12月のサンガのアートフィーカシングの時に感じたことを思い出しました。その時は<精霊の声を聴く>というワークで、気がかりをイガイガのボール状にして湖に沈めたのです。精霊の声は聴こえてきませんでしたが、湖は黙って、黙々と修復というミッションを行っているのが感じられてきました。その静謐さをしばらく味わったのでした。それを思い出し、描けたうれしさと相まって、より気持ちが安定して、身体が緩んでいきました。

他の参加者からも感想を寄せて下さったので、ご紹介いたします。

 

◎参加者の感想 「日常には喜びも混じっていると気づかしてくれた」 

まず、飛鳥という言葉から大きな鳥が大地を俯瞰している風景が思い浮かびました。その風景は実った稲穂の広大な田圃でした。しかし、瞑想が進むに連れて、小川のせせらぎの繰り返しが印象に残るようになりました。繰り返すものから日常が思い浮かびました。身近な日常と鳥という言葉から家の垣根の山茶花の花と花の蜜を吸いに来ている小鳥が思い浮かびました。すずめ、ひよどり、すずめより少しきれいで少し小さな名を知らぬ小鳥が来て、無心に花の蜜を吸っている姿が思い浮かび、小鳥の目から見える山茶花の花を描きました。私がその光景を見るのは、いつも朝日、昼の光の中だな思い、黄色の光をバックに塗りました。鳥にとって繰り返される日常は花を見つけ、花の蜜を吸いに来ることであり、生きていく上で必要なルーティンですが、何も考えずに自然にしているように見えました。

どうしてこの絵を描いたのが自問自答したときに、私にとって繰り返される日常とは料理、洗濯、掃除などをすることであり、やはり、生きていくためには必要で大切なルーティンだと思ったのですが、決められた(あるいは自分で決めた)ことではあるので、きちきちの服を着て自由に動けないような窮屈さを無意識のうちに感じていたのかもしれないと知らされた気がしました。小鳥もまた、何か感じているのかもしまれんが、無心にしているように見えます。

最初は小鳥の目から見た山茶花の花だけだったのですが、背景を光で塗りたくなりました。どうしてか考えてみると、日常には喜びも混じっていると気づかしてくれたのだと思いました。例えば、ルーティンに含まれない無用の用なのですが、テレビで見た料理をしてみて美味しかったり、自分で編んだ毛糸の手袋を初めて行ったスーパーの店員が褒めてくれたり、本屋で本をレジに持っていくと、私もその作家の本が好きでと言われたり、些細ですが、思いがけない喜びがあることを思い出しました。小さいけれど思いがけない喜びが、自由に伸びうる服になったり、余裕のある服になったりするのかなと今は考えています。

瞑想は最初に聞いた言葉から思ってもいなかったあるいは心の底に沈んでしまった様々な思いを拾い出してくれたように思います。

 

◎12月サンガ参加者の感想 「描くことが好きだという気持ちが蘇ってきた。」大谷理恵さん

サンガ二日目の描画のワークでは、美大時代に他者が見て喜ばれるモノを作るという事を経験した為、ありのままの心の状態を素直に描けるか心配でした。テーマは、気がかりを様々な温泉に癒してもらうという<温泉巡り>。自分と天地の関係があった方がいいと思い縦長に決定。目を瞑ってフェルトセンスと相談して、パステルを絞りこむ。今無いから欲している色なのか?無心の直観の色なのか?沢山の私の内の子と相談。過去の借り物の構図や、上手に描く事だけはやめました。

  1. 今の私の心の温度や色に注目し集中したらやはり暖色。フォーカサーの時間の最後にたどり着いた黄色と橙色2色。でも不安定で怖々しているから弱く細い線でぐるぐる水輪の様。輪郭はぼやけ境界線はあるようでない。
  2. その次に昨夜息子のとった行動に対して起きた怒りを、左上に放射状にとげとげしいタッチの赤色で描く。すぐ傍に自分に対する情けなさで泣いた涙を雨の様に置く。 
  3. 右上には長期蓋をしてきた心理的課題(トラウマや母の死、孤独感やコンプレックス等)を漠然とした重みを表すこげ茶で置いた。昨日だと真っ黒と言い現したが、今日はほんの少し明度のあがった茶色を選べている自分に気づく。ここで大切にされている”どんな感情でも受け入れる”という暖かいスタンスが茶色に変えてくれていると確信。その傍にも、伴う青い涙を雨の様に置いた。
  4. それぞれを温泉に浸からせる。これも抽象的に温泉の熱源だけを、太陽光の橙色の線描で下から温める様に描く。すると私の心の方も温まり癒えて軽くなる感じがしてここから楽しくなってきた!画用紙をくるくると回しながら描いた。赤の怒りと青の涙と茶色の不安が(過去)、光熱を与えることで(現在)それぞれの壺の湯舟に入ってリラックスしてゆく(現在の先)そんな経緯が辿れた。画面上の私から怒りや悩みを少し離した方向に置けたので、ちょうどいい距離感だと満足できた。
  5. 下半分の余白は自分=木のイメージで、植物の緑色と、水の青色と、大地の土の茶色で層のように描いた。私を支えてくれる足元の辺りに脈々と流れているものが、その3つだと観念的かもしれな
  6. いが素直にそれしかないと思えたから。これ以上描くと旬な感覚から遠ざかる。移り変わる心の断片は、さっと切り取って、捨てくのがいい。

自分のフェルトセンスに従いながら、色を置いてかたち作ってゆくというシンプルな作業が、子供のように楽しかった。描くことが好きだという気持ちが蘇ってきた。好きなことを好きと素直に言える清々しさを取り戻せて嬉しかった。衝動と理性との行き来を眺めるという自分の特性も見えた。分かち合いで”黙々と我の黒を修復(治癒)する自然界の水の流れ”や”惜しみなく恵みを与えてくれる人間の英知を超えたエネルギーの木”のことが印象強く残った。私も同感の体験があったから不思議でした。普遍的な世界はひょっとして共通しているのかなと、親近感のような一体感のような感じに包まれ、童心に戻る気持ちで胸がいっぱいになりました。怒涛の感動の嵐でした。その後もフォーカシングの真髄に触れ、目の前に生きている人を大切にし、心と心が触れ合う素晴らしさを改めて教えてもらいました。

今まで抱いていたカウンセリングに対する長年の意固地な心もほどけてゆきそうで、希望が見えてくる様です。フォーカシングが見せてくれる広大な世界が、とても楽しみです。

 

○次回フォーカシング・サンガの予定○ 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2019年 3月 31日(日) 10:00~17:00

(3月30日 13:30~17:00 例会アートフォーカシング実施。下記参照)

場所京都市伏見いきいき活動センター(近鉄伏見駅徒歩10分、24号線墨染め通り西北側)

参加費:一般6500円、協会会員6000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、協会会員はNOを明記の上、お申込みください。

<フォーカシング・サンガのブログ https://focusing-sanga.hatenadiary.jp/ >

 

○今後のマイトリー例会活動予定

 フォーカシング・サンガを広めるための勉強会を、月1回開催しています。マインドフルネスワークやフォーカシングワーク、アートフォーカシングなどに取り組んでいます。ご興味のおありの方はどなたでも参加できますので、気軽に訪ねてください。

例会日時 2019年 2月10日(日)、3月30日(土) 13:30-17:00 

     3月30日は土江先生がスーパーバイズしてくださいます!!

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 500円(資料代、飲み物付)(3月30日は1000円)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      

フォーカシング・マイトリー通信NO.8 2018年12月

 

 
   

○フォーカシング・サンガ2日間開催できました!○

土江正司先生の京都フォーカシング・サンガは、12月で3回目となります。島根、岡山、兵庫、福井など遠くからも参集してくださいました。今回はじめての2日間ワークとなり、ヨガ、マインドフルネス瞑想、フォーカシングの他に絵天楽(アート)フォーカシングも取り組まれました。

絵天楽(アート)フォーカシングとは、様々なテーマに応じて描画しながら、セルフフォーカシング的に表していくものです。描いた後はサンガとなり、絵をシェアしながら感想を述べ合い、質問や感じたことを話すクロッシングタイムで、より気づきが深まります。描きながら内側の暗在的なフェルトセンスと様々に対話していることが感じられ、まだ言葉にならないものの手がかりを、描画することで探っていけるワークです。さらに他の方の意見が交差することで、思いがけない発見や気づきが得られます。サンガを広めるための勉強会であるマイトリー例会で、9月からアートフォーカシングを取り入れています。

 サンガ参加者から感想を発信していただきましたのでご紹介します。ありがとうございました。

 

◎参加者の感想「あの時に流せなかった涙の意味がわかったよ。」杉野奈美江さん

参加してきました。前回は今年の8月。そこでは溢れんばかりの想いに気付き、感動的な体験を得ました。今回は2回目でもあり、ややこ慣れた気分だったのですが…そうじゃなかった!! 最後の最後にやられました。そんな体験を書いていきますね。
 今回のサンガはファシリテーターの土江先生を入れて10名の参加でした。フォーカシングは1対1のペアですることがほとんどですが、サンガは複数名ですることに意味を見出だしたもの。大人数で緊張したり恐縮することもありますが、みなさんと体験を共有することで大きな安心感が生まれます。まず最初にしたのは描画ワーク。いくつかのテーマを挙げられてわたしが選んだのは、<温泉巡り>。自分のなかの気がかりをひとつひとつ温泉に例えて描写しました。自分のなかの問題を整理する、フォーカシングで言う、クリアリング ア スペースです。それをまずは4人のグループでシェア(クロッシング)しました。わたしの描いた温泉は4つあって、そのなかのひとつに、猫を描きました。オレンジ色の温泉であったかくくるまってる、先月亡くなった猫。亡くなった時、悲しい気持ちにはなったけど、泣けなかった。そしてそのまま、バタバタと日常は過ぎていってました。この事にどう向き合えばいいのか、告別式をしてもわたしのなかでは全然弔えてない気がしていました。その猫の絵を見てグループの方から、「気持ちよさそう」と言ってもらい、感謝の気持ちを述べてワークは終了しました。
 その次にしたのはみんなで輪になり、それぞれがフォーカサー、リスナー、オブザーバーの役割を担うサンガセッションをしました。わたしの気がかりは先程の描画ワークですっきりした気分になっていたので、傍観するオブザーバーに徹することにしました。それでも感動のドラマが展開し、聞いている自分のなかのフェルトセンスは忙しく動いて、躍動感ある時間を過ごさせていただきました。
 次はセルフフォーカシング。今回のサンガは冷静に終わりに向かうんだな、少し振り返りをしよう。…すると早速、猫の絵が浮かんできました。あー、あったかそう。土江先生は出てきた雑念はこどもだと思ってあげてって言ってたなー。そういや最後の日の夜、子猫の時みたいに甘えた声で鳴いてたな…。そう思った途端、恋しさが溢れて、わたしの胸全体があたたかくなりました。あ、切り離さなくていいんだ、わたしのなかに居てくれてるんだ。このことは、この場にいるみなさんにも伝えよう。セルフフォーカシングは終わり、最後に感想を言う時間になりました。わたしの番になり、描画ワークで描いた猫はわたしといっしょに居ることになりましたー、と発表して今日のサンガは一段落。したはずでした。その後に感想を言われた方に、わたしの名前を呼ばれました。「先程の描画ワークで猫ちゃんのこと気になってましたが、いっしょに居ると落ち着かれたので安心しました。」!! またまたわたしのフェルトセンスは突き動かされることになったのです。わたしはただ、猫の居場所を決めたことを報告しただけなのに。その方はわたしの描画ワークの時から気にしてくださって、フェルトセンスを追体験した上で共感してくださり、わたしのフェルトシフトを承認していただけました。更に追い討ちをかけるように土江先生までも、わたしの猫が成仏できたね、といちばん欲しかった言葉を掛けてくださいました。そしてサンガ全体が、わたしと猫のこれから歩んでいく花道を作るかのように、あたたかい眼差しを送ってくださいました。
 あの時に流せなかった涙の意味がわかったよ。今、流れてるのはありがとうの涙。これからも、よろしくね。
 おそるべし、フォーカシング サンガ。慣れない長時間の電車移動で身体は疲れてくたくただけど、
帰り道に心はずっとぽかぽかしてました。いっしょに参加してくださったみなさん、安心安全な空間を創ってくださった土江先生、今回も期待以上のイベントを主宰してくださった宮本さん。感謝しきれないほどの気持ちです。本当にありがとうございます。わたしのフォーカシングを巡る旅は、まだまだ続きそうです。

 

◎参加者の感想 「フルーツイメージフォーカシング/みかんの巻」畳谷佳代さん

トラウマを抱える人に対して気持ちをフルーツで表してみるという表現のレクチャーを受けました。今回予定されていたセッション外のワークでしたので、10分ほどのレクチャーでしたが、面白い発見がありましたのでご報告いたします。
 トラウマに拘らず自分をフルーツに例えてみてくださいと言われました。幼い頃、毎年冬になるとなんとも言えない良い香りと共に送られてくる、木箱の中でおが屑の中に埋もれるリンゴを思い出しました。が、土江先生は自分をフルーツに例えると…とおっしゃっていたので、少し自分自身の心を覗き問いかけ、私が答える順番が来たときには、何故か「みかん」と答えていました。なぜ「みかん」だったのかわからぬまま、その時は過ぎました。傷つき苦しむ心の様子を傷んだフルーツに例え、本当のフルーツは傷んだら元には戻らないけれど、思い描いたフルーツは元に戻ることができ、どのようにしたら元に戻るのか心に問いかけてみる…という、特にトラウマを抱える人への優しく触れるフォーカシングとしてレクチャーくださいました。
 私は、2日間のワークを終えたあともあの時なぜ「みかん」だったのかなぁと気になりセルフフォーカシングをしてみることにしました。みかんをイメージすると、あたたかい、いつでも手の届くところにある、手軽に食べることができる…次に傷んだみかんを思い浮かべました。
 ①枝にあたって、一部皮が茶色く変色したみかん…傷ついた皮を剥くと、実には影響なく甘く美味しいみかん
 ②皮と実がぴったりくっついているような皮の薄いみかん…注意しないと実を傷つけてしまいそうなくらい薄い皮。豊満に熟れひと粒ひと粒が充実している美味しいみかん
 ③皮も実もぐじゅぐしゅに柔らかくなって傷んだみかん
 ④カビの生えたみかん
 ③と④に対して、私は傷んだ実と皮を取り除くことにしました。ここから再生に向けてフォーカシングしてみます。すると私の掌で、傷んだ部分を取り除いたみかんを包むイメージが浮かび、再生したいとはっきり感じました。これは、私が目指す人への思いに重なり、またいつでも手軽に、手の届くところに…というみかんのイメージとフォーカシングを日常に生かしたいという思いに繋がるような気がして、とてもすっきりしました。思いが明確になるとよりその気持ちが強く感じられることも実感しました。自分自身驚いたのですが、ふりかえりの時間になぜか涙が溢れてきたこと、これも「みかん」への思いに繋がっている私がいるようです。

 

◎参加者の感想「なにかが確かに伝わって来て、なにかが生まれましたよ」J・Sさん

2日目の1コマ目、宮本さんの描画のワークで、私は<精霊の声を聴く>ワークを選び、様々な精霊について取り上げて描いた。その後のセッションでその絵を基にフォーカサーをさせてもらった。

描画の、縄文杉のような大木と、鬱蒼と草木が生い茂る深い山からは、すごい!と感動するような感じと、到底太刀打ちできないような底知れない怖さが感じられた。大木からは何か私に伝えてきている感じだけはするが、何を伝えてきているのか分らない。それはなに?なに?と、分からない自分が、もどかしいというか、焦っている感じもあった。そのような感じで始まったセッションだったが、「なにかが確かに伝わって来て、なにかが生まれましたよ」というピッタリ言葉に行き着いた。

 私はリスナーのフェルトセンスをもらって、進展できたし、フォーカサーをされる全ての方が、オブザーバーの感想によって、セッション後に気付きを広げ深めていかれるのを目の当たりにした。交差の効果をあらためて感じる。

 私は、マインドフルネスを体感したいという参加動機だったが、ワーク終了後に、又別の学びの場所で体験した。大きな全体の中に、小さな一つ一つの気付きを抱える、そんな感覚かなと今は感じている。 (J・S)

 

◎リスナー体験の感想 「縄文杉に伝えたい思い」宮本光代

アートフォーカシングで<精霊の声を聴く>というワークをされたJ.Sさんのリスナーをさせていただきました。フォーカサーが、縄文杉の大木と若木といのちの胎動のようなものを同時に感じられていた時、リスナーのフェルトセンスをリクエストされました。その時私の内側から、フォーカサーが様々に感じられたことを、そのまま縄文杉に伝えたい思いが沸々と出てきたので、それをお伝えしました。と同時に、何か熱いものが込み上げてきました。フォーカサーも涙ぐまれてて、その不思議さを語られたので、二人して、「不思議ですねえ!」と思いを共有するひと時がありました。

終わってからフォーカサーから、「返してもらった言葉で、進展したと思います。大木から何かを感じた。何を?と追及するのではなく、伝わった何かを確かに感じたよ。それによっていのちの胎動の感じを私は得られたよと伝え返せばいい。それでいいんだと感じられて、納得しました。」との言葉を受け取りました。縄文杉ととても大切な交流をされたその場に立ち会わせてくださったことに、感謝したい思いが沸き起こりました。

後日「底知れない怖さが感じられた」と言われてたことが気になり、セルフフォーカシングしていると、生命(いのち)に関わる仕事をしていたと言われてたのを思い出し、自分の出産体験を思い出しながら、生命が生まれることには必ず死が隣り合わせであることと関係しているように思えてきました。光と影のように、生命と死は隣り合わせ。今生きていることも、ほんとは死と隣合わせなのだと、気づきました。

 

○次回フォーカシング・サンガの予定○ 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2019年 3月 31日(日) 10:00~17:00

(3月30日 13:30~17:00 例会アートフォーカシング実施。下記参照)

場所京都市伏見いきいき活動センター(近鉄伏見駅徒歩10分、24号線墨染め通り西北側)

参加費:一般6500円、協会会員6000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、協会会員はNOを明記の上、お申込みください。

<フォーカシング・サンガのブログ https://focusing-sanga.hatenadiary.jp/ >

 

○今後のマイトリー例会活動予定

 フォーカシング・サンガを広めるための勉強会を、月1回開催しています。マインドフルネスワークやフォーカシングワーク、アートフォーカシングなどに取り組んでいます。ご興味のおありの方はどなたでも参加できますので、気軽に訪ねてください。

例会日時 2019年1月19日(土)、2月10日(日)、3月30日(土) 13:30-17:00 

     3月30日は土江先生がスーパーバイズしてくださいます!!

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 500円(資料代、飲み物付)(3月30日は1000円)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      ☏090-3659-5299 (要申込み)

 

フォーカシング・マイトリー通信NO.7

 

 ○フォーカシング・サンガ2日間開催!○

土江正司先生のフォーカシング・サンガは、マインドフルネスを意識しながら、ペアやグループでフォーカシングを行い、グループの力を得ながら自己を深め、心身のバランスを取る練習の場です。次回12月は、京都ではじめての2日間(15,16日)ワークとなります。たっぷりサンガを楽しめますし、15日は土江先生を囲んでの懇親会も予定しております。詳細やお申し込みは下記に掲載しています。定員に達ししだい締切ますので、お早めにお申込みください。(世話役:宮本、畳谷)

 

 ○絵天楽(アート)フォーカシングで気づく○

10月11月のマイトリー勉強会では、気持ちを見つめる過程を、絵や色で表しながら進めていく、絵天楽(アート)フォーカシングに取り組みました。様々なテーマに応じて描画しながら、セルフフォーカシング的に表していくものです。描いた後はサンガとなり、絵をシェアしながら感想を述べ合い、質問や感じたことを話すクロッシングタイムで、より気づきが深まります。

描きながら内側の暗在的なフェルトセンスと様々に対話していることが感じられ、まだ言葉にならないものの手がかりを、描画することで探っていけるワークです。さらに他の方の意見が交差することで、思いがけない発見や気づきが得られます。

10月には遥々岡山から絵天楽フォーカシングを受けに来てくださいました。選ばれたワークは、<アナザーストーリー>と<アニマルカフェ>というワークです。<アナザーストーリー>は、過去の自分の人生の選択で、別の選択をしたらどう変わっているだろうかを、絵やイメージで表すものです。<アニマルカフェ>は、自分の気がかりに応じて、癒してほしい好きな生きものを自由に描いていって、癒してもらう、クリアリングスペース的なワークです。受けられたワークの感想を発信してくださいました。

 

♡参加者の感想♡ 「自然の呼び声に耳をすます」

ワークの環境がよかったので、自然に集中できました。そして、言いたいことや自由に語られる関係性(間柄)にも感謝をしながらでした。フォーカシングの良さは、「自然にそうなる感じ」というところでしょうか。この日のフォーカシングで、自分のテーマが常に変わらず続いているということに気付きました。気をとられていることがそれだけだということであり、でもそれ以外欲を出すまいという気持ちもありました。
 私は、絵天楽アート・フォーカシングの<アナザーストーリー>のワークを選びました。過去の自分の選択で、別の選択をしたら?でフォーカシングしてみることにしました。重要なことを確認しました。それは上手に描かなくても良いということです。用意された色の道具と白い紙を前に少し目を閉じて、自分を静かな時間に思うだけ置いてみて、それから色の選択、色の道具の選択をし描き始めました。書き始めると自分に入れ、誰かがいることをわかっていながら、それを確認していながらもなお、描いていくことができました。安心できる状況があって出来たことだと思います。色道具の選択と自分の「まだ言葉にならない何か」を探してゆく、白い紙の上に現れてゆく、過去のような今のような冒険の時。

 私は親が転勤族の子供だったので、もしも、自分が転勤族の子供にならなかったら?というテーマでフォーカシングすることにしました。もしも、自分が転勤族の子供にならなかったら・・・私は生まれた町で、先祖の見守りや親族に囲まれて丁寧に育ったでしょう。祖父母たち、おじおばたち、いとこたち、生まれた場所、海山、城、思いつくままに描いてゆきました。うまく描かなくても良いという約束をしたことが手伝って、それでも自分にきれいに見えるように描きました。それらの関係性をいつの間にか語り、付け加えていくうちに・・・そうだ!わたしの中に先祖の護りの力が生きていて良く支えていることを感じました。それと同時に、そうだ!自分はあの時転勤族の子供にならなかったとしても、少しずつ違ってきていたとしてもいずれ、天然の中の呼び声を聴こうとしていただろう。そう言ってみて、まるで当たり前のように感じました。リスナーしてくださった宮本さんが、「それがクララさんの原風景なんですね。」と言って下さったことも、いっそう心に響きました。目をつぶって思い出すような気持ちになりました。リスナーから受け取ったピッタリ言葉は、「たとえどの道を選んだとしても自分を呼ぶ呼び声に、気づく道を選んでいただろう。」リスナーに勇気をもらったような気がします。

次に<アニマルカフェ>で自分の気がかりに応じて、癒してほしい好きな動物を描いていって、癒してもらうワークを選びました。自分の身近な動物を描いていました。飼っている猫、カマキリ、カメムシ、きれいな黄色いような鳥です。あまりにも身近な動物でした。いつも見ているか、触れているものです。あるいは心を交わしているのでしょうか。いつも見ているもの、すなはち、身近な風景、生活の風景で、いつも私は吉備高原のそこに住んでいるのですから出てきて当たり前です。当たり前の風景の中にも、我が家の猫のミーちゃんの風の音を聴く姿や目、ミーちゃんが追う鳥。カメムシを根気良く待って食べるカマキリ。そのものの傍に風やちょうどよい湿度や、あかるい太陽、そして木々や植物、土、すべての音たちなどが取り囲んでいます。来るべくして、なるべくして、ここに来てこうなっている。わたしの基本はここなんだな。呼び声に呼ばれてここに来てなお、日々呼び声を聴いている。自分の中にも取り巻く者たちの声を。呼び声にしたがって、その流れのペースで行こう。生きていても死んでいても、同じ魂でいられるような気がしました。人の目や、自分のペースでない時間を気にするあまり失ってしまう「自分の流れ」を意識しました。自分自身のやりたいことをその上に乗せて、人と関わっていく。人も天然の一部として。いい雰囲気で終わりました。癒される動物を絵で表現していくことが、安全だと思いました。その絵を眺めながら「感じ」に触れていこうとするのが自然に行われたと思います。

ピッタリ言葉は、「自分のペースで生きてこそ、自分の魂のレベルで生きることになる」でした。一人でしていることですけれども、リスナーの存在が一人でするよりも集中出来て、助けになりました。良い環境に感謝します。

 

 

 

 

11月例会の参加者からも、絵天楽フォーカシングの感想をいただきました。

♡参加者の感想♡ 掘った道を見上げると光が射していました」

 今回は<地層探検>のワークを選びました。心の地層を色で表すワークです。家族のことなどいろいろな気がかりを、色の層で描いてみました。いろいろな気がかりは、自分のことではないんだな、今回は人のことばっかり。気がかりの層はピタッとくっついている。張り付いている。引っ付き感を塗り直すことで描きました。次に通り道をつけたい、モグラ、アリとかで、トンネルを作りたくなりました。

次のワークで、それぞれ描いた地層に登場させたいキャラクターをフェルトセンスを感じながら別の紙に描き、切り取ります。キャラクターをそれぞれの地層の絵の中、または絵の外、周辺を動き回らせたりしながらキャラクターの動きや置く場所をフェルトセンスで確かめます。
 私は、描いた地層にモグラを登場させました。気がかりとしていた地層や地層と地層の間の密着している所に穴をあけたいと感じていたのですが、画用紙にモグラを這わせているうちに、とても不思議なことですが、画用紙に描いていた気がかりについては掘る必要がないように感じてきました。むしろ画用紙の外側のまだ描いていないものを掘り進めてみたいという気持ちになりました。描いていないものをさらに見つめてみると、岩盤のように硬く大きいと思っていたものに向かうような気持ち、掘って道を作ることが出来るような気がしました。そして掘りたいと思いました。どんなものがあるのか楽しんで掘り進めているような気がしました。全身が暖かくなるのを感じ、掘った道を見上げると光が射していました。私のフェルトセンスで描いたモグラは光を恐怖とは感じていません。力強く、道作り、何かに出会うことを楽しみ、愛おしく思っていることに気づきました。

 

○今後の活動予定

例会日時  月1,2回土曜か日曜 13:00-17:00 (要問合せ)

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 500円(資料代、飲み物付)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      ☏090-3659-5299 (要申込み)

 

○次回フォーカシング・サンガの予定○ 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2018年 12月 15日(土) 13:00~17:00

 16日(日) 10:00~17:00

場所京都市伏見いきいき活動センター(近鉄伏見駅徒歩10分、24号線墨染め通り西北側)

参加費:一般9500円、協会会員9000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、協会会員はNOを明記の上、お申込みください。

<フォーカシング・サンガのブログ https://focusing-sanga.hatenadiary.jp/ >

フォーカシング・マイトリー通信NO6

○絵天楽フォーカシングで気づく○

10月のマイトリー勉強会では、いくつかの絵天楽フォーカシングを行いました。どれも描画という行為そのものが、セルフフォーカシング的で、描きながら内側の暗在的なフェルトセンスと様々に対話しているのだなと感じられ、色を塗りながら気づきを様々に探っているのも感じられました。

一つは<竜宮城>というワークで、海の中の竜宮城のようなところをイメージして、そこにいるいろんな魚や生きものを描いて、そこに自分の様々な気がかりを、自由に置いていくワークです。クリアリング・スペース的なものです。

私は好きな熱帯魚やサンゴ、ウミガメ、イルカなど海の世界を自由に描いて、気になっていることを置いていきました。今までの取りあえず気がかりをその場に置いていくクリアリングスペースではなく、描画しながら丁寧に置くことで、気がかりも具体的な生きものに表されて、それを楽しんでいるように感じられました。出来上がって絵を眺めていると、気になることが、描いたもの全部に守られている感じが出てきました。気がかりの周りに纏わりついていた強張っていた不安のようなものが、緩んで薄くなっていく感覚がありました。不思議な体験でした。

もう一つは<家族参集>というワークで、こんな家族がいてくれたら、こんな家族であってくれたらなど、それぞれ思い描く家族のイメージを、どんなふうにでも自由に描いてみるワークです。人としては描きにくければ、他の生きものやモノ、イメージなどとして描いてもかまいません。

私は、早くに亡くなった父親を描くことを考えました。実際の父親像ははっきりしないので、何か別の生きものとかに託そうと思いました。動物をいろいろ思い浮かべ、次に出てきたのが鳥でした。小さな鳥ではなく、何か大きなワシやタカのような、大きく羽を広げて飛んでいる鳥。上空をゆったり飛びながら私を見守ってくれている鳥なら、描いてみたいと思いました。描き始めて、羽をどんどん大きくしていきたくなり、何重にもクレパスを重ねました。出来上がってみて、それまでの描けないと思って強張っていた感じが、少しずつ緩んでいってる感じがありました。こんな大きな羽の鳥のように見守ってくれる父を求めている自分がいたんだと、気づくことができました。私だけではなく、他の家族もそんな風に見守ってほしい思いも出てきました。だんだん身体の内側に温かい気持ちが湧きだすのが感じられました。 はじめる前は、描けないだろうと思っていたのに、今までの固定されたイメージをガラッとかえて違う視点から眺めてみた時、描き出せて、描いたらどうなるだろうという思いも出てきたことに驚きました。長年封印してきた重い思いを、少し軽くできた気がします。

 参加者の中には、長年きょうだいが欲しかった思いを描かれ、改めて家族の関係を見つめ直されていました。また現在の家族だけではなく、親族や祖先との繋がりを感じられて、イメージとして様々な色で表される方もおられ、現在や過去とも様々に繋がっていることを実感されていました。

 他にガーデニングという自然の植物を自由に描き、その中に気がかりを置いていくというワークも行いました。ある参加者の方は、青空とその下に一面の芝生を描き、真ん中に百合の花を一輪描かれました。「上に何ものっていない一面の芝生を描くことができて、とてもスッキリとした感じを味わえてよかった。絵で表す方が、言葉では言いにくい自分の感じを表しやすいし、フォーカシング初心者の自分にはわかりやすくてよかった。面白かった」と感想を述べられていました。

 

♡参加者の感想

海の中を描く<竜宮城>のワークは、現実から離れ非日常の世界をイメージすることにより、深層にあるまだ自分でも気づいていないことを表層化させやすくするのではないかという気がしました。絵の素質など全く無視し、誰が見てもそのようには見えないけれど、自分を表現した時、まるでアーティストような気になれる面白さがありました。

海の中で感じる光、生物、動き…心地よい、また不思議な感覚をもう少し味わいたいと思いました。その感覚を生かしてフォーカシングを進めていくと、面白いのではないかと思います。感覚を生かすと言うよりも感覚を持ったまま…かもしれません。描写はその感覚を繋ぎとめておく、TAEでいうとハンドルのようなものでしょうか。描写には、感覚を持ったまま安全で楽しく、サンガでもセルフフォーカシングとしても取り入れ易い要素が詰まっていそうです。

 

 

○今後の活動予定

例会日時  11月 3日(祝)13:00-17:00

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 500円(資料代、飲み物付)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      ☏090-3659-5299 (要申込み)

 

○次回フォーカシング・サンガの予定○ 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2018年 12月 15日(土) 13:00~17:00

 16日(日) 10:00~17:00

場所京都市伏見いきいき活動センター(近鉄伏見駅徒歩10分、24号線墨染め通り西北側)

参加費:一般9500円、協会会員9000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、協会会員はNOを明記の上、お申込みください。

 

フォーカシング・マイトリー通信NO5

京都サンガの感想

8月5日に開催された京都サンガの参加者の方から、感想をお寄せいただきました。こうして感想をお寄せいただくと、フォーカシング・サンガの実際を幅広く知っていただくことができるので、大変ありがたい思いです。ありがとうございました。

 

♡参加者の感想 フォーカシングをしたあくる日から、心がとてもスガスガしくて、元気でした。」

私は、初対面の人には、割と用心深くなるのですが、目的で集まると、皆そのことについては、1つの信頼で繋がるのかなとも思いました。「宇宙」的なものを感じました。

先生の発せられる言葉に、配慮、思慮ふかさを感じて、先生が次に何を、どんな言葉で話されるか楽しみで集中しました。通りすがりの人だった方が、1つの目的で集まるということそのものが 嬉しかったし、私には安心でした。

私は、目的のない集まりの中で会話するのが苦手なんです。 誰か他の人で、話題を次々にあげてくれたりするとまだ話せるんですが。もちろん、先生が、安全、安心のための守秘義務を伝えて下さったのも大きいです。瞑想して、みんなが口々にどう感じたかを、普通に発言されるのも驚きでした。すごい信頼度があるのだなと。自然に進行されるのもすごいと思いました。

二人ペアで 瞑想をシェアしている時、「どんな気持ち? どんな感じ?』と聞かれるので、それはありがたいです。これが、フォーカシングの基本なのでしょうが、一人でするより、相手に聞かれる方が、集中しやすいですね。多分、自答後に、話す相手がいるからだろうと思います。いろんな方の「感じ」を聞いているうちに、フォーカシングの基本を肌で感じました。あ〜、こうやって身体の感じ、心の感じを確かめるといいのだなと。

私には、「母」への課題 「家族」への課題があるので、お母さんとの関係についてのフォーカシング課題があった時は、心が動揺しました。「いい子でいなくてはならない」という感情があるタイプで、それには、母の影響が大きいと思っているのですが、お母様との関係を変えようとされているご本人に、がんばってもらいたいと思いました。私は、母が亡くなって、今やっと整理している処です。

最後に、お伝えしたいことですが、フォーカシングをしたあくる日から、心がとてもスガスガしくて、元気でした。心が元気って、こういうことなのだろうと思いました。今までの一般のセミナーだと、疲れて翌日持ち越すのですが、日曜1日使って、帰宅も遅くなったけれど、心が清々しいせいか、体も軽やかに感じて、こんな効果?があるなら また行きたいと思いました。フォーカシングは しばらく続けて行きたいと思ってます。

 

 ○絵天楽フォーカシングではじける、気づく○

 9月の例会では、色や絵を描きながらフォーカシングを行う、絵天楽フォーカシングのワークを試みました。ワークをはじめる前に5分ほど瞑想とセルフフォーカシングの時間をもちました。そして、まず<地層探検>という、心を地層になぞらえて、様々に感じられた地層を自由に色で表すワークを行いました。描き終わったら順に絵を見せながら、説明や問いかけや感想を述べ合うクロッシングタイムを行いました。

休憩後に、<マイプラネタリウムという、自分の気がかりを星や天体に表して、プラネタリウムに配置し、自分のプラネタリウムを自由に描くというワークを行いました。再びクロッシングタイムで意見を出し合いました。

<地層探検>をやってみて、感じられた色の層を描いてみて、現実を生きている自分の層、そんな自分への振り返りや問いかけを感じている層、もっと自然にナチュラルに生きることを求めている自分の層など、様々な心の層が感じられ、色で描いていくことで、ひとつひとつをさらにじっくりフォーカシングしていきたい思いが出てきました。

<マイプラネタリウム>は、今気になる事柄をひとつずつ星座や天体に描いていくことで、クリアリングスペースの役割を果たしていることも実感できました。

どちらのワークも、色や絵で描くことで、言葉にはまだできず、消えてしまいそうなフェルトセンスを、何とかつなぎ留め、その手がかりを表しやすくなりました。クロッシングタイムで問いかけに応えたり、感想を聞く中で、だんだん自分の感じていたことがはっきりしてきて、言葉にしていけることを実感しました。さらに色を塗ることや描くことの楽しさが加わって、伸びやかな気持ちになっていき、達成感が増します。色や絵で描くことの大事さに、より気づくことができました。

他にも絵天楽フォーカシングのワークはいろいろありますので、例会で試していけたらと考えています。皆さんのご意見を取り入れながら、一緒に楽しめたらと思っています。

 

 ♡参加者の感想 「今ここにいる私」

紙、色鉛筆、クレヨン、パステルが机に並べられ、地層フォーカシングについて一通りの説明がありました。ワークに取り組む前に5分の瞑想タイムで、私はこれから行う初体験の<地層探検>フォーカシングについて瞑想をします。テーマは自由でしたが、その時の私の気がかりそのものが、地層フォーカシング体験だったからです。
 瞑想を始めると、瞼の裏側に「色」が、浮かんできました。時間の経過と共に色が変化しました。私の中で起こった「色」の変化が表層から深層への心の変化ではないかと思い、浮かんできた色の順番と配分を出来るだけ忠実に紙に描くと大きく分けて7層となりました。フェルトセンスを感じながら「色」が現れ、描写したという感じです。次は、描いた紙を眺め、ひとつひとつの「色」についてフェルトセンスを感じながら「〇〇層」と言語化してみました。ここまでは、セルフフォーカシングです。
 シェアリングタイムでの参加者からの質問が、直接的でなくとも「固まり層」と「小さな元気層」に私自身が勝手にスポットを当て始めます。特に気になる一瞬のうちに全体の色が塗り替わり、今は嫌な感じはしないけれど、とても大きく大切なことのような気がする「固まり層」。(ああ、これがあったからフォーカシングに出会うことが出来たんだ‥だから今、ここにいるんだ‥そっか‥そうなんだ‥)。ピッタリ言葉は、「今ここにいる私」。
 しかし、ここで終わりと思いきや、帰宅後、改めて見直してみると「固まり層」の下に描いた一番下の層の言葉は、なんと「出てきた層(ぞう)」。言語化した時にわざわざ「〇〇そう」に濁点を書き足したほど何故か拘っていた「出てきたぞう」。今日のフォーカシングそのものを描いていたことに驚き、改めてもう少しフォーカシングを進めてみたくなりました。
 化石、遺跡、あるいは水脈なのか、もしかしたら宝石や金塊を掘り当てることができるかもしれません。どの色の層から何が出てくるのか‥目的を持って探り当てるのか、偶然の発見?‥空振りに終わるのか‥などセルフフォーカシングもしやすいワークではないかと思います。
 次のワークは<マイプラネタリウム>。やはりワークを始める前に瞑想タイムがあります。親しみを感じている夜空に描いたものは「家族」でした。気がかりを月星にして描きます。「わたし」をどこに描くか最後まで迷いました。クリアリングスペースを描いていたことをクロッシングで気づかされました。
白紙に描いた夜空を仕上げるため、絵筆に絵の具をつけて全体を塗ることにしました。選んだ絵筆が少し硬く、筆跡や塗り残しが目立ちますが、フェルトセンス感じながら絵筆を止めます。描いたものを遠くから眺めてみると、気がかりの月星が一帯となって浮かび上がります。(これ、これ‥これよ、これ。)
ぴったり言葉は、「願い(それぞれの光よ届け)」新星を発見して名前を付けてみたくなりました。

<地層探検>フォーカシング、<マイプラネタリウム>フォーカシング、もう少し続けてやってみたいと思えるワークでした。続きをセルフフォーカシングとして取り組みやすいワークのようにも感じました。
 

 ♡参加者の感想 「今の私の気分」

 <地層探検>では、瞑想をしている時に、ブラタモリの番組の地層のイメージがわきました。最初は黄緑の層、上に橙色、その上に空色の青の層を描きました。一番上に宇宙のイメージで黄色を、一番下に大地(基盤)のイメージで茶色の層を描きました。そして「今の私の気分」と名付けました。はじめは一色でと思っていたのが、描いているうちに変わっていきました。橙色の層は、元気、あたたかさなどの気分を感じました。気分は一様でなく、色々な気持ちが同時に存在しているのだと感じました。

 <マイプラネタリウム>では、瞑想している時に、冬の夜空が浮かびました。私が一番よく見慣れた星空が浮かびました。それは冬の夜空でした。何年も仕事の帰りに空を見ると前方にありました。周りの星は年月が経つうちに薄くなったり、消えたりしました。しかし、オリオン座はいつも前方の空にあり、安心のできるイメージでした。今、私の心は安心を感じている、あるいは、安心感を求めているのだと感じました。

 星空を最初は紺色の画用紙に似せるのだから、均一に塗ろうとしましたが、塗っているうちにクレパスを使っていたので塗る面積が多いため、とにかく塗ろうと思いました。すると、いつの間にか無心に塗っていました。その時、仏教の教えの無我の境地を思い出しました。それはお寺の庭を掃くことも悟りなのだという仏教の教えです。

  瞑想している時にイメージが湧き、同じ時間帯のワークなのに、違うイメージ(気持ち)が浮かぶのが、不思議な感じがしました。思い浮かんだどのイメージ(気持ち)も、今の私なのだと思いました。また、最初に感じて描いたイメージから描くうちに次々と他の色やイメージが連想されるのも不思議な感じがしました。

 

○今後の活動予定

例会日時 10月 8日(祝)13:00-17:00

     11月 3日(祝)13:00-17:00

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 500円(資料代、飲み物付)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      ☏090-3659-5299 (要申込み)

 

○次回フォーカシング・サンガの予定○ 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2018年 12月 15日(土) 13:00~17:00

 16日(日) 10:00~17:00

場所京都市伏見いきいき活動センター(近鉄伏見駅徒歩10分、24号線墨染め通り西北側)

参加費:一般9500円、協会会員9000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、協会会員はNOを明記の上、お申込みください。

 

フォーカシング・マイトリー通信NO4  2018年8月

マインドフルネスを意識しながら、フォーカシングを学び合うグループ、

フォーカシング・マイトリー(友情や友愛を表すサンスクリット語)の通信です。

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京都サンガ盛況に開催

京都サンガが8月5日に開催されました。猛暑の中、島根、東京、名古屋など各地から参集してくださいました。遥々ありがとうございました。

午前中はマインドフルネス瞑想、ヨーガ、セルフフォーカシング、シェアリングなどを織り交ぜて気づきを深めます。午後からはフォーカシング・サンガで、フォーカサー、リスナーの希望者によるフォーカシングセッションが行われ、その後質問や感想を述べ合うクロッシングタイムがあり、サンガならではの気づきの輪が広がりました。

今回は終了後にすぐにある参加者の方から、サンガの感想や振り返りをお寄せいただき、発信も快諾してくださいました。はじめてのことで、こんなに嬉しいことはありません。ありがとうございました。

 

♡参加者の感想 「わかってもらえないことへのフォーカシング」

 フォーカシングサンガに初めて参加させていただいて、瞑想やヨガや、セルフフォーカシング、どれもとても有意義でした。セルフフォーカシングの後の瞑想では、体がすっと落ち着いた感じになり、興味深かったです。

メインセッションでは、土江先生に「他人には自分のことをわかってもらえないと根底でいつも思っている」ことについて、リスナーをしていただきました。土江先生のガイドで、そのことを感じていると、真っ暗な中でひとり取り残されているような感じが出て来ました。その体の感じを感じてみると、足にじりじり・むずむずする感じ、胸に黒くて重たい感じがありました。

胸の感じと向き合っていると、”相手に100%全てを理解してもらわないと、理解してもらえないと思ってしまうという部分がある“ことに気づきました。黒くて重たい感じは消えてゆきました。

 なかなか消えない足の感じをさらに感じていると、「じりじりする感じがあると落ち着かないから無くなって欲しい」、という自分の気持ちがある一方で、「無くならない方がいい、その感じがあれば、わかってもらいたいと思っていることを思い出すきっかけになるから」という気持ちも出て来て、両方の気持ちがあるなあと思いました。

 参加した方々とのクロッシングでは、感想を言っていただいたり、「足の感じを労ってあげたい」と言ってもらって嬉しく思ったりしました。質問をしていただいたことを、自分の内側に確かめてみることで新しい見方をすることができました。

今回の「わかってもらえないことへのフォーカシング」自体が、自分も他人も全てをわかっていない状況からスタートし、他の人からいろいろ言ってもらって自分に確かめてゆくことで、新しい気づきがあり、より深く理解できてゆくという体験という構造になっていたなあと思いました。
 このことで、今までは、”「私」が伝える→「相手」にわかってもらう”という一方的な図式しか描けなくて、相手にわかってもらえないと拒否されたように思い込んでいちいちショックを受けていたのが、今回のサンガで、わかってもらうということは、”「私」と「相手」で対話を重ねてゆき、お互いに少しずつわかってゆくこと”という図式に変わりました。そうなると、わかってもらえなくても大丈夫という安心感が得られました。クロッシングが終わって、ぴったり言葉は、「わかってもらえなくても、いろいろ言ってもらうことで、少しずつづ進んでいく方法もあるんだなあ」でした。

 また自分のセッション以外でも、他の方のセッションやクロッシングがとても有意義でした。自分ひとりだと視野が狭くなりがちですが、いろんな人のお話が聞けて、どれも大切な言葉だなあと思いました。今回は、土江先生のおかげで温かい雰囲気の中、貴重な経験をすることができました。どうもありがとうございました。

 

☆叡智巡礼☆

このコーナーは、サンガを学んでいくに上で参考になる教えや情報を、ランダムにご紹介してゆくコーナーです。

<フェルトセンスと仏教―土江正司先生>

「フェルトセンスは状況に接して生起しますから、感じる我々(主体)と状況との関係によって生まれるものであると言うことができます。これは仏教で、何に関係することもなく独立に存在するものは何もない(空)と言う考え方とよく相応しています。仏教にフェルトセンスを意味する言葉は存在しないのですが、フェルトセンスは仏教の空を説明するのに非常にわかりやすい例だと思います。

  フェルトセンスの概念の登場によって、仏教の方に新たな進展があるのではないかとさえ思います。仏教は状況と接しながらどう知恵を獲得するのか、その具体的な方法を提示して来ませんでしたから。」

 

 ○例会活動○

関西でもフォーカシング・サンガを広めていくための準備会兼自主勉強会をもっています。

活動の内容は、フォーカシングやマインドフルネスの様々なワークを楽しみながら、気づきを深めていこうと練習し合っています。悩みの内容を具体的に言いたくない場合でも、気持ちの整理をすることはできます。静かに、心に感じられた「実感」に触れ、そこから自ら意味を見いだす体験を、ぜひ味わってみてください。皆さまのご参加をお待ちしています。

 

○今後の活動予定

例会日時 9月 2日(日)11:00-16:00

10月 8日(祝)13:00-17:00

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 500円(資料代、飲み物付)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      ☏090-3659-5299 (要申込み)

 

○次回フォーカシング・サンガの予定○ 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2018年 12月 15日(土) 13:00~17:00

 16日(日) 10:00~17:00

場所京都市伏見いきいき活動センター(近鉄伏見駅徒歩10分、24号線墨染め通り西北側)調整中

参加費:一般9500円、協会会員9000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、協会会員はNOを明記の上、お申込みください。