フォーカシング・サンガ

フォーカシングとマインドフルネスを統合したフォーカシング・サンガを広めるためのブログです。

フォーカシング・マイトリー通信NO1  2018年5月

マインドフルネスを意識しながら、フォーカシングを学び合うグループ、

フォーカシング・マイトリー(友情や友愛を表すサンスクリット語)の通信です。

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 マインドフルネスを意識しながら、フォーカシングを学び合うグループ、フォーカシング・マイトリー(友情や友愛を表すサンスクリット語)は、2018年の春に発足しました。松江でフォーカシング・サンガを開催されている土江正司先生を、関西にお招きしたことがきっかけです。心を高め合う仲間のことをサンスクリット語で「サンガ」といいます。フォーカシング・サンガは、円座になってフォーカシングを実践的に身につける場であり、仲間に聴いてもらうことで楽になることを目指す場です。

フォーカシングとマインドフルネスが統合されたフォーカシング・サンガを広めようとされてる土江さんの志に感銘を受け、その輪を関西にも広げるために、準備会を兼ねた自主勉強会を持ちたいと思いました。

 

身体の内側に耳を澄ます◇フォーカシング

フォーカシングは、日頃私たちが何となくからだや気持ちのどこかでぼんやりと感じていながらもはっきりしない気がかりや問題に焦点づけ、その問題が発するメッセージを掴み、新しい発見や癒し、問題や気がかりの解決へと導こうとする原動力にもなりうる方法です。フォーカシングを習得することによって、自己理解や自己受容が深まり、他者理解も促進され、問題解決や心理的成長に役立ちます。

気づきの瞑想◇マインドフルネス

マインドフルネスとは、今この瞬間の体験に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態でただ観ること。“観る”は、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、触れる、さらにそれらによって生じる心の働きをも観る、という意味です。「フォーカシングは、ペアやグループで行うマインドフルネス」とも言われています。

グループの活動は、フォーカシングやマインドフルネスの様々なワークを楽しみながら、気づきを深めていこうと練習し合っていきます。

 悩みの内容を具体的に言いたくない場合でも、気持ちの整理をすることはできます。静かに、心に感じられた「実感」に触れ、そこから自ら意味を見いだす体験を、ぜひ味わってみてください。皆さまのご参加をお待ちしています。

 

活動内容の一例

4月の例会では、午後から開始して、まず瞑想の時間をもちました。様々な方法がありますが、クリスタルボールという心地よい音色を聴きながら静かに目を閉じる時間を数分もちました。次に、身体の不調への気づきのワークを行いました。自分の身体に丁寧に注意を向け、気になるところに手を当てて、いわゆる手当をします。その体験のシェアリングをし、その後フォーカシングを行いました。

ある参加者の方が、その時のご自身の体験を語られ、たよりへの発信も了承してくださいました。

 

<参加者の感想をまとめたもの>(「」はフォーカサ―の言葉、<>はリスナーの言葉)

「身体の不調に気づくワークで、小さい頃からお腹が弱いので、ずっと気になっていることを見つめた。何回か呼吸を繰り返していると、お腹のあたりに黒いもの が見えて きた。どうやら液体のようだ。波がたゆたっている。しばらく手を当てて待っていると、だんだん変化してきて、色に変化が現れた。黒色が紫色になり、白っぽいものに変化してきた。」

その後フォーカシングで、さらにそのイメージを見つめるセッションを行う。

「フォーカシングで、さらにそのお腹の変化を見つめてみたい。はじめの黒いものは、不安を表していたような気がする?  」

<どんな不安なのでしょう?>

「私は昔からお腹が弱くて苦労してきた。それで失敗をしたことはそれほどないんだけれども、

皆で行動してるとお腹の具合いがわるくなって、迷惑かけてしまったら申し訳ないなあという思いがずっとある。それからもちろん、恥ずかしい気持ちもある。」

「黒いものが紫色になって、白い波みたいに、たゆたっている。最初の毒々しさがなくなっているように感じる。」

<それは何か伝えようとしてくれているのでしょうか?>

「何を教えてくれているのか、聞きたい。」

<そのイメージに問いかけてみましょうか?>

「白いものは何かな? 一瞬、畑の風景が見えた。綺麗に畝が作られたところに、緑色の芽が出ている。あ、また白い波のうねりに 変わった。もしかしたら、白いものは、豆乳かな?」

「お腹のことがずっと心配だったので、マイナスな意味にばかりとらえていたけど、これは不安だけじゃないな、畑やそこで作れる大豆、豆乳のように、健康とかプラスの面もある。」

<大豆や豆乳のようにプラスの面もある!>

「小学校の国語の教材に、『姿を変える大豆』というのがあって、大豆が発酵食品やら豆腐や豆乳などのように、たくさんの食品に姿を変えているというのをやったことがある。そこからの類推なのかもしれないけど、白い波は豆乳だと考えると、なんか納得がいく」

<言葉に表してみて、いかがでしょう? どんな感じがありますか?>

「なめらかなパワー、柔軟性に満ちたパワー。」

<それでいいかどう か、白いものに確かめてみますか?>

「ええ。」「…そうだ と言っている。」

<今の生活と何か関連がありそうでしょうか?>

「人生の転機。パワフルに行けそうな気がする。小学校からお腹の不安があって、就職しても通勤とか大丈夫かなとか不安があった。特に午前中が苦手で。午後は少しましになるんだけど。だからずっと、お腹の弱さはネガティブにとらえていた。朝からバリバリ働くような仕事は無理じゃないかなとか、仕事の選択肢も狭められてきたように思っていた。でも今ふり返ってみれば、実際はわるくない方向へ行けている。今の仕事には満足しているし、お腹が弱いということも、悪い意味合いばかりじゃなかったかも。」

<なるほど、ネガティブばかりではなかった。なめらかなパワー、柔軟性に満ちたパワーがある。すごい 気づきですね。大事な言葉がいろいろ出てきましたが、姿を変える大豆、白い波は豆乳、人生の転機、柔軟性に満ちたパワーなど。ピッ タリ言葉は、どれがいいでしょう? 何回か語られた

「柔軟性に満ちたパワー」?〉

「そうですね。そう思います。その言葉で。」

<わかりました。ピッタリ度は何%くらいでしょうか?>

「85%くらいです。」

<パワーに満ちた言葉ですね。すべてご自身で気づかれたのがすごいと思います。>

「自分でも不思議です。黒いものが白い豆乳に変わって。とても有意義な時間を過ごすことができました。」

<ありがとうございます。有意義な時間を過ごすことができたとお聞きして、よかったです。>

「やっぱり自分自身についてゆっくりふり返ってみるということについて、有意義だったのではないかと思います。なかなか遠い過去までふり返ってそのように考える機会はありませんし、それがどういう意味があったのかを、あとから納得するということもないように思います。物事はいつも一方方向からだけでは見えないもので、こうやって、マイナスだけではなくて、プラスの意味合いもあったのだと、自分自身で納得できることは、とても大きな意味があるということだと思います。」

 

 

今後の活動予定

例会日時 5月26日(土)13:00-17:00

     6月 9日(土)13:00-17:00

例会場所 京都文教大学サテライトキャンパス伏見教室

 京阪伏見桃山駅より西へ徒歩5分、大手筋商店街西北側さらしなそば店2階

例会参加費 500円(資料代、飲み物付)

参加連絡先 フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

      ☏090-3659-5299

 

フォーカシング・サンガの予定 

講師:土江正司先生(心身教育研究所所長、臨床心理士、フォーカシングコーディネーター)
日時:2018年 8月 5日(日) 10:00~17:00

会場京都市伏見いきいき活動センター(伏見駅より徒歩10分) 

参加費:一般4500円、協会会員4000円

申込み先:フォーカシング・マイトリー担当宮本(focusing.sanga@gmail.com

  メールにてお名前、ご住所、連絡先、所属、会員はNOを明記の上、お申込みください。

フォーカシング・サンガとは

身体の内側に耳を澄ます◆フォーカシング

フォーカシングは、日頃、私たちが何となくからだや気持ちのどこかでぼんやりと感じていながらもはっきりしない気がかりや問題に焦点づけ、その問題が発するメッセージを掴み、新しい発見や癒し、問題や気がかりの解決へと導こうとする原動力にもなりうる方法です。フォーカシングを習得することによって、自己理解や自己受容が深まり、他者理解も促進され、問題解決や心理的成長に役立ちます。サンガとは、心を高め合う仲間の集まりを表すサンスクリット語です。

 

気づきの瞑想◆マインドフルネス

フォーカシング・サンガは、マインドフルネスを意識しながら、ペアやグループでフォーカシングを行い、グループの力を得ながら自己を深め、心身のバランスを取る練習の場です。マインドフルネスとは、今この瞬間の体験に意識を向け、評価をせずに、とらわれのない状態で観ること。 瞑想やヨーガから始まり、マインドフルネスを意識しながら、フォーカシングと感想の伝え返し(ギフト)が繰り広げられていきます。「フォーカシングは、ペアやグループで行うマインドフルネス」とも言われています。

 初めての方でも安心してご参加いただけます。守秘義務や、気持ちや感情を尊重し、その人の自発的な変化が尊重されることを確認します。

 悩みの内容を具体的に言いたくない場合でも、気持ちの整理をすることはできます。静かに、心に感じられた「実感」に触れ、そこから自ら意味を見いだす体験を、ぜひ味わってみてください。